信頼して咲く日を待つ

約5年間セラピーに定期的に通ってくださるクライアントさんから、ご自身が書き上げた小説の原稿をいただきました。
小説家になることが夢で、ずっとずっと構想はあたためていたけれど、なかなか書き上げることができないというお悩みをお持ちでした。
そこには過去のトラウマから、行動することのブロックが何層にも重なっていました。
幸せや成功に歯止めをかけてくるものを探っていくと、罪悪感が強く影響していました。
罪悪感って強烈に私たちにストップをかけてきます。
いわば、十字架を背負っている状態。
無意識レベルで、自分は幸せになってはいけない、成功してはいけないと行動をセーブさせるほどの威力があります。
でも、セラピーを繰り返していくうちに、少しづつ少しづつ、そのネガティブなエネルギーは溶けていったようで心象風景もどんどん変わっていかれました。
今は、出会った頃と全く違うエネルギーです。
自信にあふれた、はつらつとした表情でセラピーにも来られるようになっています。
まるで別人のようです。
「書くこと」への純粋な喜びに目覚め、あっという間に、壮大なお話を書き上げたかと思ったら
とある大きな賞にも応募されたと聞きました。
賞に応募する、という行為も、私からしたらちょっと信じがたいことです。
読まれたいけど、読まれたくない。
人に評価される恐怖が強い、とおっしゃって
ブログすら始めることを躊躇していたのですから。

人は何歳からでも変われる、行きたい方向へと舵を切れる。
花は外からこじ開けようとしても、咲いてはくれないけれどすべての準備が整った時、内側からエネルギーの発動が起きて、自然に自らの花びらを開いていく。
「信頼して、咲く日を待っている」
それが私の信条になっています。
ずっしりと重い原稿を読ませていただくと、今までのセラピーで交わした対話の数々が思い出されます。
ご自身の潜在意識から得たメッセージがちりばめられている作品だからです。
それは癒しのジャーニーに同行してきたからわかる。
セラピスト冥利につきる、幸せな出来事でした。
(ご本人の承諾を得て紹介させていただきました)

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